夏目漱石 『二百十日』 03-08

夏目漱石　『二百十日』　三
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「君は無学だよ。荒木又右衛門は知らなくっても好いが、このくらいな事……

夏目漱石 『二百十日』 03-07

夏目漱石　『二百十日』　三
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「いやあ、こいつは熾さかんだ。おい君早く出て見たまえ。大変だよ」

夏目漱石 『二百十日』 03-06

夏目漱石　『二百十日』　三
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「御山へ御登りなさいますか」

夏目漱石 『二百十日』 03-05

夏目漱石　『二百十日』　三
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「半分煮て参じました」

夏目漱石 『二百十日』 03-04

夏目漱石　『二百十日』　三
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

　筒袖つつそでの下女が、盆の上へ、麦酒ビールを一本、洋盃コップを二つ、玉子を四個、並……

夏目漱石 『二百十日』 03-03

夏目漱石　『二百十日』　三
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「あの下女は異彩を放ってるね」と碌さんが云うと、圭さんは平気な顔を……

夏目漱石 『二百十日』 03-02

夏目漱石　『二百十日』　三
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「どうも辟易へきえきだな」

夏目漱石 『二百十日』 02-10

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「時にあの髯ひげを抜いてた爺さんが手拭てぬぐいをさげてやって来たぜ」

夏目漱石 『二百十日』 02-09

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「荒木又右衛門か。そいつは困ったな。まだそこまでは調べが届いてい……

夏目漱石 『二百十日』 02-08

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「そんなにおかしいか」

夏目漱石 『二百十日』 02-07

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「何だろう、あの本は」

夏目漱石 『二百十日』 02-06

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 


「あの隣りの客は元来何者だろう」と圭さんが槽ふねのなかから質問する。

夏目漱石 『二百十日』 02-05

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「すると僕なんぞも、今に、とおふい、油揚あぶらげ、がんもどきと怒鳴どなって、ある……

夏目漱石 『二百十日』 02-04

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「だから柔弱にゅうじゃくでいけない。僕なぞは学資に窮した時、一日に白米二合で……

夏目漱石 『二百十日』 02-03

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「ともかくも六時に起きて……」

夏目漱石 『二百十日』 02-02

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「君、あの窓の外に咲いている黄色い花は何だろう」

夏目漱石 『二百十日』 02-01

夏目漱石　『二百十日』　二
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「この湯は何に利きくんだろう」と豆腐屋の圭けいさんが湯槽ゆぶねのなかで、ざぶざ……

夏目漱石 『二百十日』 01-10

夏目漱石　『二百十日』　
Natsume Sōseki　Nihyaku-tōka(The 210th Day) 



 　圭さんは再びふふんと云った。しばらくして、

夏目漱石 『二百十日』 01-09

夏目漱石　『二百十日』
Natsume Sōseki　Nihyaku-tōka(The 210th Day) 



 圭さんは腕組をしたままふふんと云った。村鍛冶の音は不相変あいかわらずかあんか

夏目漱石 『二百十日』 01-08

夏目漱石　『二百十日』
Natsume Sōseki　Nihyaku-tōka(The 210th Day) 



「そう注文通りに行いけば結構だ。ハハハハ」

夏目漱石 『二百十日』 01-07

夏目漱石　『二百十日』
Natsume Sōseki　Nihyaku-tōka(The 210th Day) 



　一度途切とぎれた村鍛冶むらかじの音は、今日山里に立つ秋を、幾重いくえの稲妻いなずまに砕くだくつ

夏目漱石 『二百十日』 01-06

夏目漱石　『二百十日』
Natsume Sōseki　Nihyaku-tōka(The 210th Day) 


　隣り座敷の小手こてと竹刀しないは双方ともおとなしくなって、

夏目漱石 『二百十日』 01-05

夏目漱石　『二百十日』
Natsume Sōseki　Nihyaku-tōka(The 210th Day) 


「すると、門前の豆腐屋がきっと起きて、雨戸を明ける。

夏目漱石 『二百十日』 01-04

夏目漱石　『二百十日』　一
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 


「聞えるだろう」と圭さんが云う。

夏目漱石 『二百十日』 01-03

夏目漱石　『二百十日』　一
Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 


　初秋はつあきの日脚ひあしは、うそ寒く、遠い国の方へ傾かたむいて、淋さびしい山里の空気が、……

夏目漱石 『二百十日』 01-02

夏目漱石　『二百十日』　一

Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

「それから鍛冶屋かじやの前で、馬の沓くつを替かえるところを見て来たが実に巧たくみ……

夏目漱石 『二百十日』 01-01

夏目漱石　『二百十日』　一

Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 

　ぶらりと両手を垂さげたまま、圭けいさんがどこからか帰って来る。

夏目漱石『二百十日』を精読する．

夏目漱石　『二百十日』

Natsume Sōseki
Nihyaku-tōka(The 210th Day) 


本文へ

　1899年8月29日から9月2日にかけ，夏目漱石は熊本での教師時代に友人ので同僚の山川信次郎ととも阿蘇各地をめぐり，9月1日には登頂を試みたが，嵐に遭い断念した．
　題名の二百十日（にひゃくとおか）は，雑節のひとつで，立春を起算日として210日目（立春の209日後の日）で，およそ9月1日ごろである．立春の日付は変化するので二百十日の日付も変化する．面白いことに2月29日の閏日は二百十日の日付の変化を抑える働きがある．
　やはり台風や嵐のの多い日と言われているが，気象の統計では特異日（特定の天気が現れる日）というわけではない．

阿蘇山が噴火したので読んで見る．

芥川龍之介 『鼻』 15

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

――無理に短うしたで、病が起ったのかも知れぬ。

芥川龍之介 『鼻』 14

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

　そこで内供は日毎に機嫌きげんが悪くなった。二言目には、誰でも意地悪く叱しかりつ……

芥川龍之介 『鼻』 13

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

――前にはあのようにつけつけとは哂わなんだて。

芥川龍之介 『鼻』 12

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

　所が二三日たつ中に、内供は意外な事実を発見した。それは折から、用事……

芥川龍之介 『鼻』 11

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

　さて二度目に茹でた鼻を出して見ると、成程、いつになく短くなっている。こ……

芥川龍之介 『鼻』 10

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose


　しばらく踏んでいると、やがて、粟粒あわつぶのようなものが、鼻へ出来はじめた。……

芥川龍之介 『鼻』 09

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose


　弟子の僧は、内供が折敷の穴から鼻をぬくと、そのまだ湯気の立っている……

芥川龍之介 『鼻』 08

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

その法と云うのは、ただ、湯で鼻を茹ゆでて、その鼻を人に踏ませると云う、極……

芥川龍之介 『鼻』 07

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

　所がある年の秋、内供の用を兼ねて、京へ上った弟子でしの僧が、知己しるべの医……

芥川龍之介 『鼻』 06

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose


　最後に、内供は、内典外典ないてんげてんの中に、自分と同じような鼻のある人物を見出……

芥川龍之介 『鼻』 05

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

　それからまた内供は、絶えず人の鼻を気にしていた。池の尾の寺は、僧供……

芥川龍之介 『鼻』 04

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose


　第一に内供の考えたのは、この長い鼻を実際以上に短く見せる方法である……

芥川龍之介 『鼻』 03

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose


　池の尾の町の者は、こう云う鼻をしている禅智内供のために、内供の俗で……

芥川龍之介 『鼻』 02

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

　内供が鼻を持てあました理由は二つある。――一つは実際的に、鼻の長い……

芥川龍之介 『鼻』 01

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

　禅智内供ぜんちないぐの鼻と云えば、池いけの尾おで知らない者はない。長さは五六寸あって……

芥川龍之介『鼻』を精読する．

芥川龍之介　『鼻』
Ryūnosuke Akutagawa　The Nose

　それからまた内供は、絶えず人の鼻を気にしていた。池の尾の寺は、僧供……

森鴎外 『高瀬舟』 04-04

森鴎外　『高瀬舟』
Mori Ōgai　Takasebune
　
　庄兵衛の心の中には、いろいろに考えてみた末に、自分よりも上のものの……

森鴎外 『高瀬舟』 04-03

森鴎外　『高瀬舟』
Mori Ōgai　Takasebune
　
　少しうつ向きかげんになって庄兵衛の顔を下から見上げて話していた喜助……

森鴎外 『高瀬舟』 04-02

森鴎外　『高瀬舟』
Mori Ōgai　Takasebune
　
　喜助はひどく恐れ入った様子で、「かしこまりました」と言って、小声で話し……

森鴎外 『高瀬舟』 04-01

森鴎外　『高瀬舟』
Mori Ōgai　Takasebune
　
　庄兵衛は喜助の顔をまもりつつまた、「喜助さん」と呼びかけた。今度は「さ……

森鴎外 『高瀬舟』 03-06

森鴎外　『高瀬舟』
Mori Ōgai　Takasebune
　
　庄兵衛はいかに桁けたを違えて考えてみても、ここに彼と我れとの間に、大いな……

森鴎外 『高瀬舟』 03-05

森鴎外　『高瀬舟』
Mori Ōgai　Takasebune
　
　庄兵衛は今喜助の話を聞いて、喜助の身の上をわが身の上に引き比べて……